ファーウェイが独自OSを導入?アプリは集まるのか
2019年5月20日(米時間)、グーグルがファーウェイへのサポートを停止すると報じられました(参考: Googleがファーウェイに対してAndroidのサポートを中止へ)。
これによって、今後発売されるファーウェイのスマホでは、Google PlayからのアプリのダウンロードやAndroid OSのソフトウェアアップデートを受け取ることができなくなるようです。
現在販売されているファーウェイのスマホは引き続きグーグルのサービスを利用できるようなので(参考: Google、Huawei端末へのサービス提供を一部停止 既存端末には影響なし)、まだ少し猶予はありそうです。
そんな中、ファーウェイは2019年秋には独自のOSを搭載したスマホを発表するのではないかと言われています(参考: ファーウェイ、19年秋にも自前OSか)。
このファーウェイの独自OSは、おそらくAndroidをベースにしたものになると思われます(Android自体はオープンソース)。
ただし、Google Playが使えなくなる以上は、ファーウェイの自前のアプリストアにアプリを登録してもらう必要があります(あるいは野良アプリに頼るか)。
果たして、ファーウェイの独自OSにアプリは集まるのでしょうか。
ファーウェイが独自OSを導入?
ファーウェイが導入するであろう独自OSは、おそらくAndroidをベースに開発されたものになると思います。
Android OS自体はオープンソースなので自由に使えることに加えて、従来のファーウェイスマホ向けに提供してきた機能がほぼそのまま使えるという点もメリットになります。
さすがにOSそのものをゼロから開発するとなると、数年かかってしまう上に、初期バージョンはバグだらけになることが目に見えています。
そのため、ファーウェイの独自OSはほぼ間違いなくAndroidをベースにしたものになるでしょう。
アプリは集まるのか
ここで重要になってくるのは、ファーウェイの独自OSにアプリは集まるのかという点です。
ファーウェイのOSがAndroidベースになるのなら、理論上はAndroidアプリがそのまま動くことになります。
ところが、グーグルのアプリストアである「Google Play」が利用できないため、ファーウェイが用意する自前のアプリストアにデベロッパーに登録してもらうか、サイトで配布されている野良アプリを使うしか選択肢がなくなります。
すでにAmazonのFireタブレットシリーズでは、AndroidをベースにしたFire OSが搭載され、Amazonの用意したアプリストアからアプリをインストールする形で利用できます。
しかしながら、Amazonのアプリストアで配信されているアプリは「Google Play」に比べると圧倒的に数が少ないです。
そのため、Fireタブレットを使っているユーザーの中にはroot化やAPKを導入してGoogle Playをインストールする非公式なやり方も横行しています。
Fireタブレットは世界的に結構な台数が売れているのにも関わらずアプリストアの数が少ないので、おそらくファーウェイの独自OSにもあまりアプリが集まらないと思われます。
結果的にはファーウェイOSのスマホを買ったユーザーは、root化してGoogle Playなどを使えるようにするハックが横行するのではないでしょうか。
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最後に
今回は、『ファーウェイが独自OSを導入?アプリは集まるのか』についてご紹介しました。
このように、ファーウェイが導入するであろう独自OSには、アプリがあまり集まらないことが予想されます。
そもそもスマートフォンのOSは、iOSとAndroidの2つで独占状態なので、今更新しいスマホOSを導入しても厳しいものがあります。
ただ、中国国内ではもともとGoogle Playが利用できなかったのでダメージは少ないと思います(中国のアプリストアはバイドゥやテンセントが主流)。
とは言っても、ファーウェイのスマホはヨーロッパや日本などでも人気なので、グーグルのサポート停止によって今後海外展開は苦しくなっていくかもしれません。
ファーウェイの独自OSが今後どのような展開を見せるのか、目が離せませんね。