アップル、動画配信サービスを19年4月中旬に開始?成功するのか

かねてから噂されていたアップルの動画配信サービスですが、ティム・クックCEO自らオリジナルコンテンツを製作していることを明らかにしました(参考: Apple、オリジナルコンテンツ配信計画を明言)。

肝心のサービス開始時期は公式にアナウンスされていませんが、どうやら2019年4月中旬に開始するのではないかというも出ているようです(参考: いよいよ、ついに、やっとこさ! 4月中旬にAppleの動画ストリーミング配信サービススタートの予感)。

肝心の配信コンテンツは、オプラ・ウィンフリーを起用したオリジナル番組は確定で、あとはHBOなどの他局のコンテンツを配信するのではないかと言われています。

料金は有料なのか無料なのか不明ですが、おそらくNetflixやAmazon Prime Videoと対抗するサービスとなるので、月額定額制になる可能性が高そうです。

果たして、アップルの新しい動画配信サービスは成功するのでしょうか。

※追記: 2019年11月2日より、「Apple TV+」がサービス開始しました。

アップル、動画配信サービスを19年4月中旬に開始?


iTunes Storeの動画配信は終了するのか?

アップルの動画配信サービスといえば、2008年からiTunes Storeで映画とテレビ番組のレンタル・購入のサービスを展開してきました。

ここで疑問になるのは、「新しい定額制の動画配信が始まると従来のiTunes Storeの動画配信は終了するの?」ということです。

音楽配信に関しては、iTunes Storeは終了してApple Musicに1本化するという噂も度々出ていて、アップルもApple Musicへの移行を促しています

そのため、動画配信の方もiTunes Storeは終了して定額見放題制へ移行するのかどうかが気になるところなのです。

実際のところ、iTunes Storeの映画とテレビ番組のレンタル・購入のサービス終了しないと思います。

理由としては、動画配信の方は2017年に4K HDR対応を果たしたばかりということもあるのと、映画は音楽と違って全てのコンテンツを見放題にするのは難しいためです(コンテンツを期間限定で入れ替えていくのが限界)。

そのため、iTunes Storeは終了されずに従来のレンタル・購入型と新しい定額型が並行して展開されることになりそうです。

料金は有料なのか、無料なのか?

アップルの動画配信サービスは、おそらく有料の定額制になる可能性が高いのですが、アップル製品限定で無料で提供されるという可能性も少なからずあります。

日本では未対応ですが、アップルは「TV」というアプリをApple TVとiOS向けにリリースしていて、そのアプリ内で無料でコンテンツを楽しめるようになるという可能性も考えられるのです。

そしてテレビでアップルの動画配信サービスを視聴したい場合は、Apple TVを使うか、CES 2019で発表されたAirPlay対応のテレビ(参考: AirPlayがソニー、サムスン、LG、Vizioのテレビに対応!一体なぜ?)を使うことで対応するという線が有力です。

もっとも、世界で猛威を振るっているNetflixやAmazon Prime Video、そしてHuluや新規参入するDisney+といった強豪たちと今更真っ当に戦って勝てる見込みは薄いので、あえて無料で提供するなどして、ライバルとは違う路線で勝負するのは賢いやり方だと思います。

動画配信サービスをアップル製品限定で無料配信することで、ユーザーをアップル製品から逃がさないという戦略にもなります。

アップルのオリジナルコンテンツは面白いのか?

ここでそもそもの疑問としてあるのが、「アップルのオリジナルコンテンツは面白いのか?」ということです。

アップルはすでに、「Planet of the Apps (アプリケーションの世界)」、「Carpool Karaoke (カープール・カラオケ)」といったオリジナル番組を作って、Apple Musicで配信してきました。

しかしながら、アップルのオリジナルコンテンツはそれほど話題になっておらず、ぶっちゃけコケてしまっているのが正直なところです。

このペースでいくと、オプラ・ウィンフリーのオリジナル番組も大して話題にならないまま終わってしまうことも考えられます。

アップルはこれまでハードウェアやコンテンツの販売で成長してきた会社で、肝心のコンテンツを作るノウハウは培われていません

そのため、巨大企業アップルと言えども、コンテンツ製作に関してはほとんど素人でなのです。

アップルがどれほど質の高いオリジナルコンテンツが用意できるのかも、今後は重要になってきそうです。

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最後に

今回は、『アップル、動画配信サービスを19年4月中旬に開始?成功するのか』についてご紹介しました。

アップルが動画配信サービスに参入するとなっても、おそらく今後もNetflixやAmazonの優位性は揺るがないと思います(両者のオリジナル作品は強い)。

また、2019年にはディズニーも「Disney+」で動画配信サービスに参入しますが、ディズニーは圧倒的なコンテンツ力を持っているので大躍進が期待されます

アップルとしてはiPhoneの販売台数が減少しているので、動画配信サービスを新たな収益源としたいところですが、実際のところかなり厳しい戦いとなりそうです。

アップルの新しい動画配信サービスがどのようなものになるのか注目ですね。