iTunesの4K映画配信にディズニー系列は非対応!今後対応の可能性は?
2017年9月より、アップルの提供するコンテンツ配信サービスのiTunes Storeにて、4K HDR映画の配信が始まりました。
iTunesの4K対応映画は着々と数を増やしていて、2018年9月時点ですでに150本以上の映画が4K対応しているのが確認できます(参考: iTunes映画(Apple TV)の4K HDR対応コンテンツはこちら!【随時更新】)。
しかしながら、このiTunesの映画配信では、ある重大な配給会社の作品がいまだ4K対応していません。それはディズニーです。
ディズニーはiTunesの4K映画配信には参入していないため、ディズニー系列の映画はまだ1本も4Kには対応していないのです。
果たして、今後はディズニーがiTunesの4K映画配信に参入し、対応することはあるのでしょうか。
※追記: 日本の「Apple TVアプリ(iTunes)」でもディズニー作品が4K対応しました(参考: 日本の「Apple TVアプリ(iTunes)」のディズニー作品が遂に4K HDR対応!確認済み)。
iTunesの4K映画配信にディズニーは参入するのか
2018年9月8日現在のところ、iTunesの4K映画配信には、ワーナー、ユニバーサル、フォックス、コロンビアの4社の配給会社の作品が参入しています。
作品によっては、4Kのみ、4K HDR、4K Dolby Visionと対応に違いがありますが、上記4社の映画は4K対応できる作品は新旧問わずに積極的に4K対応していっています。
一方で、ディズニー系列に分類される作品は、まだ1本も4K対応していません。
このディズニー系列には、白雪姫やアナ雪などのディズニー・アニメーション・スタジオ、トイストーリーやリメンバーミーなどのピクサー、パイレーツオブカリビアンや実写版美女と野獣などのディズニーピクチャーズ、ガーディアンズオブギャラクシーやアベンジャーズなどのマーベル、スターウォーズシリーズのルーカスフィルム、以上の作品が含まれています。
ちなみに、これらのディズニー系列の作品は、iTunes Storeを含めて他の動画配信サービスでも一切4K配信を行なっていません(18年9月時点)。
ディズニー系列の作品を4Kで見るためには、現状ではUltra HD Blu-rayを購入するしかありません。そしてディズニーのUHDBDはいずれも¥6,000以上と高額です。
なぜディズニーが4K映画の配信を行なっていないのかという理由には、1つは「Ultara HD Blu-rayを売りたいから」というのもあると思いますが、それ以上に自社のストリーミングサービスに力を入れるためという理由が考えられます。
ディズニーは自社のストリーミングサービス「Disney+ (ディズニープラス)」に力を入れたい?
ディズニーは、2019年末より自社の定額ストリーミングサービスである「Disney + (ディズニープラス)」を開始する予定です。
このサービスは、Netflixのように月額料金を払うことでディズニー系列のコンテンツが動画配信で見放題になるというものです(過去の全てのディズニー映画が見放題というわけではない)。
※追記(18.11.9): 名称は「Disney+ (ディズニープラス)」に正式に決まったようです(参考: ディズニーの自社VODサービス、名称は「Disney+」に決定。’19年に米国でスタート)。
このディズニーのストリーミングが、4Kに対応するのかどうかは現時点では不明です。
もしも、「Disney+」にもNetflixのような4Kプランが用意されるのであれば、他社の配信サービスで自社コンテンツの4K配信を行いたくないという理由にも納得がいきます。
ちなみに、iTunesやAmazonの動画配信では、ディズニー系列の映画は、旧作であっても新作と同じ料金となる¥2,500で販売されています。
このように、動画配信サービスにおいてディズニーのコンテンツが高額に設定されているのも、自社のストリーミングサービスにユーザーを誘致するための戦略なのでしょうか。
「Disney+」の料金はNetflixよりも安価になることがほぼ確定しているので(参考:ディズニーの配信サービスはNetflixより安いらしい。スター・ウォーズと実写版わんわん物語で覇権を狙う!?)、iTunesやAmazonで1本¥2,500で買うよりも「Disney+ (ディズニープラス)」に入った方がお得感は大きいです。
とは言っても、定額動画配信サービスは定期的にコンテンツを入れ替えるのが定番なので、見たい映画がいつでも見れるわけではありません。
つまり、定額配信が主流になっても映画を買う人はいるのです。しかし、DVD・Blu-ray・Ultra HD Blu-rayといった光ディスクの売上は年々低下しています。
これらを考えると、今後の展開によっては、ディズニーがiTunesの4K配信に対応する可能性もなくはないのかもしれませんね。
※追記: Disney+は4K HDRに対応しているようです。
▼「Apple TV 4K」はこちら
最後に
今回は、『iTunesの4K映画配信にディズニー系列は非対応!今後対応の可能性は?』についてご紹介しました。
まずは、ディズニーが2019年に開始する「Disney+ (ディズニープラス)」が、どのようなサービスになるのかに注目ですね。
Ultra HD Blu-rayはマニア層にしか受け入れられず、やはり一般層に4Kを普及させるには動画配信サービスしかありません。
そして、今後はグーグルのGoogle Playや、アマゾンのAmazonビデオなどの配信サービスでも、4K映画のレンタル・販売に力を入れていくることが予想されます。
そうなると、iTunesに限らずに、いずれはディズニーも4K映画の配信を他社サービスに解禁してくるかもしれません。
ディズニーはいつの時代も会社存続のために最善の選択をする会社だと思うので、今後iTunesの4K配信に対応するのかどうか、目が離せないところですね。