「+メッセージ (プラスメッセージ)」が登場!新SMSは普及するのか
2018年4月10日、ドコモ、au、ソフトバンクの携帯3社は、従来のSMSに変わる新たなメッセージサービスとして、「+メッセージ (プラスメッセージ)」を発表しました(参考: 大手携帯3社、SMSを進化させた「+メッセージ」を5月から提供へ)。
「+メッセージ」は、専用アプリを使うことで、従来のSMS同様に、相手の電話番号のみでメッセージの送受信ができる他、従来までの180字までという文字数制限を撤廃し、写真・動画・スタンプなどの送信が可能になります。
メッセージサービスをめぐっては、日本ではすでに、「LINE」が圧倒的な普及率なのですが、果たして「+メッセージ」はどこまで普及するのでしょうか。
+メッセージとは
まずは、「+メッセージ (プラスメッセージ)」の主な仕様について整理しておきましょう。
- RCSに準拠
- 利用できるのはドコモ、au、ソフトバンクの3キャリア(MVNOも対応予定)
- 電話番号で送受信する
- 会員登録は不要
- アプリのインストールが必要(iOS9.0、Android4.4以上)
- 利用は無料、パケット通信料のみ必要
- 文字数は2,730字まで送信可能
- 写真・動画を100MBまで送信可能
- スタンプやグループにも対応
- 2018年5月9日開始
ざっと見た限りでは、既存の「LINE」や「Facebook Messenger」と大差ないように見えますが、重要なのは、国際標準規格である「RCSに準拠」という点です。
「RCS (リッチ・コミュニケーション・サービス)」とは、GSMアソシエーションが策定した、SMSに変わる新しいテキストメッセージの規格です(参考: Googleが普及に注力 新しいメッセージング規格「RCS」って何?)。
RCSには、すでに世界55以上の企業が賛同しています。そしてもちろん、RCS同士には互換性があると言われているため、海外の他のRCSサービスと、日本の「+メッセージ」との間でメッセージのやり取りができる可能性があります(詳細はまだ分かりません)。
メッセージサービスをめぐっては、欧米はWhatsAppとFB Messanger、日本はLINE、韓国はカカオトーク、中国はWeChatという具合に、国と地域によって主要なメッセージアプリが異なっていて、やっかいなことにそれぞれに互換性がありませんでした。
そこで新たに登場した「RCS」の規格は、このメッセージサービスの互換性問題を解決すると期待されているわけです。
+メッセージは普及するのか?
では、実際に「+メッセージ」は普及するのかという疑問ですが、これは、徐々に普及していくと思います。
もちろん、10〜20代の若い世代は、すでにLINEに慣れ親しんでいるため、すぐに「+メッセージ」に乗り換えるようなことはないかもしれません。
しかしながら、電話番号のみで利用可能で、会員登録不要という便利さで、じわじわ利用者が増えていくことが予想できます。結局のところ、プリインストールや登録不要で使えるものをユーザーは好む傾向があるためです。
また、仮にすでに高い普及率を誇っているLINEが、+メッセージにユーザーを奪われる可能性があるのかどうかを考えてみると、LINEの過剰な広告表示に嫌気をさしている人や、機種変更時の手続きがめんどくさすぎることなどが、+メッセージにユーザーを流出させる要因になるかもしれません。
基本的に、SIMを挿すだけで使えることや、乗っ取りの心配もないことは、「+メッセージ」の大きな利点だと思います。
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最後に
今回は、『「+メッセージ (プラスメッセージ)」が登場!新SMSは普及するのか』についてご紹介しました。
ようやくSMSに変わる、メッセージの標準規格に対応したことで、恩恵を受ける人も多いと思います。
仕事の都合などでLINEに登録できなかった人や、LINEに嫌気がさしてやめたい人、セキュリティ面の懸念からそもそもLINEに登録したくないといった人たちもいるためです。
「+メッセージ」がLINEに取って代わるほど普及するかどうかは分かりませんが、選択肢が増えたのは良いことだと思います。
今後、「+メッセージ」がどこまで普及するのか注目ですね。