スマホブーム終了?スマートウォッチの時代はやってくるのか
最近、「新しいiPhoneが発表されても以前ほど興味をそそられなくなった」と感じていませんか。
実際のところ、iPhone 7と8は一体何が違うのかちゃんと説明できる人は少ないと思いますし、期待の星「iPhone X」も世界的に想定を下回るセールスとなっている模様です(参考: iPhone X不振で「OLEDの供給過剰」に、競合メーカーには吉報)。
このように、人々が熱狂していたスマホブームは終焉に向かっている印象です。
では、スマホブームが終わった後は何が人々を魅了するのでしょうか。1つの候補に上がるのは、「スマートウォッチ」です。
今回は、「スマートウォッチの時代はやってくるのか」について考えていきましょう。
スマートウォッチだけでもできること
今後スマートウォッチの時代がやってくるのかどうかを考える上で、まずは現状におけるスマートウォッチだけでもできることを整理しておきましょう。
- 電話
- テキストメッセージ
- 通知の確認
- 音楽の再生
- 活動量の測定
- 電子マネー決済
- ボイスレコーダー
1つ目は、「電話」です。Apple Watch Series 3ではセルラー通信に対応し、iPhoneが近くにない状態でも電話ができるようになりました。このように、「電話」の機能においては、スマートウォッチだけで可能です。
2つ目は「テキストメッセージ」です。Apple Watchではテキストメッセージを受信し、そのままApple Watchから返信することが可能です。ただし、現状では日本語文字入力に定型文か音声入力を使うしかありません。今後Scribble(走り書き)に対応すればより活用できるようになるかもしれません。
3つ目は、「通知の確認」です。Apple WatchやAndroid Wearでは、あらゆる通知を確認することができます。
4つ目は、「音楽の再生」です。Apple Watch Series 3では、セルラー通信による音楽ストリーミングに対応しました。もちろん、ローカルストレージに楽曲を転送してオフライン再生することも可能です。このように、スマートウォッチが次世代の携帯音楽プレーヤーと言っても過言ではありません。
5つ目は、「活動量の測定」です。Apple WatchやAndroid Wearでは、ランニングやトレーニングにおける活動量を測定する機能が搭載されています。これはスマートフォンよりも優れている部分です。
6つ目は、「電子マネー決裁」です。Apple WatchはSeries 2以降のモデルがApple Payに対応しているため、スマホなしで電車に乗ることも、支払いをすることも可能です。
7つ目は、「ボイスレコーダー」です。ほとんどのスマートウォッチにはマイクが内蔵されているため、ボイスレコーダーとしても使うことが可能です。
スマートウォッチだけではできないこと
続いては、現状におけるスマートウォッチだけではできないことを整理しておきましょう。
- ウェブ検索/ブラウジング
- カメラ撮影
- オンラインショッピング
- 動画の再生
- 地図/口コミアプリの利用
- メモ
- 長文の入力
- 連絡先の追加・管理
- ファイルの管理
1つ目は、「ウェブ検索/ブラウジング」です。Apple Watchにはウェブブラウザの機能は搭載されていません。搭載されたとしても、画面が小さすぎて使い物にならないと思います。そのため、ウェブ検索やウェブブラウジングにはスマホやタブレット、PCなど他のデバイスが必須になります。
2つ目は、「カメラ撮影」です。スマートウォッチにはカメラが搭載されていないので、撮影をしたいときはスマホやタブレット、カメラなどが必要になります。Apple Watchにカメラ機能を搭載するバンドがサードパーティーから発売されているので(参考: HDカメラ付きのApple Watch用バンド「CMRA」–Apple Watchがスパイカメラに)、今後Apple Watchにカメラが内蔵される可能性もあるかもしれません。
3つ目は、「オンラインショッピング」です。Apple Watchから直接アマゾンで買い物をする機能はありません。
4つ目は、「動画の再生」です。Apple Watchでは、テキストメッセージに添付された動画ファイルを再生する機能はありますが、YouTubeやネットフリックスといった動画アプリを視聴する機能はありません。
5つ目は、「地図/口コミアプリの利用」です。Apple Watchには一応マップのアプリが搭載されていますが、はっきり言って使い物になりません。また、お店のレビューなどを見る機能もありません。
6つ目は、「メモ」です。Apple Watchには、メモを残す機能はありません。
7つ目は、「長文の入力」です。Apple Watchの文字入力は、定型文、音声入力、Scribble(走り書き)の3種類しかありません。いずれも、ごく短文の入力に特化されたもので、長文の入力には向いていません。
8つ目は、「連絡先の追加・管理」です。この機能はiPhoneを使う必要があります。
9つ目は、「ファイル管理」です。Apple WatchからiCloudに保存されているデータを管理する機能はありません。そう言った類のことは、iPhoneやiPad、Macなどが必要です。
スマートウォッチはサブ機の域を脱することはできない?
結論としては、スマートウォッチはサブ機の域を脱することができず、スマートフォンの代わりにはならないと言えます。
ただし、これまではスマホを使わないとできなかったことが、今後はスマートウォッチでも可能になっていくことは間違いありません。
人はより便利なものを求める生き物なので、新しいiPhoneには興味がなくなっても、より生活が便利になるApple Watchが欲しいと思うようになる可能性は高いです。
そう考えると、今後はスマホの販売数は徐々に減少し、スマートウォッチの売り上げが徐々に増えていくことになると思います。もちろん、増えるとは言っても、スマートウォッチのセールスがスマートフォンを超えることはないでしょう。
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最後に
今回は、『スマホブーム終了?スマートウォッチの時代はやってくるのか』についてご紹介しました。
このように、スマートウォッチは優秀なサブ機ですが、スマートフォンを超えることはないでしょう。その代わりに、今後スマートフォンを超える可能性があるものは、スマートグラスです。
アップルはAR対応のスマートグラスの開発に力を入れていて、このスマートグラスが、次はスマホを超えるものになるという見方があります。
もちろん、スマホが普及してもPCが存続を続けていることからも、スマートグラスの普及でスマホが市場から消えることはないと思います。
こう考えると、今後は、スマホ、タブレット、PC、スマートウォッチ、スマートグラスと言った具合に、複数のデバイスが共存していくことになるのかもしれませんね。