今のフジテレビは未来のテレビ業界の姿?フジを笑うものはフジに泣く!

フジテレビの視聴率低下が止まらないようです。

2017年10〜12月に放送された月9は平均視聴率4.6%の大失敗に終わってしまったとのことです(参考: 低迷するフジテレビは復活することができるのか?)

またドラマだけでなく、バラエティの視聴率も低下の一途をたどっているようで、私も「フジテレビはもうだめだなぁ」なんて他人事のように思っていました。

しかし、冷静に考えてみると、他のテレビも局もフジテレビをバカにできる状況ではない気がしてきたのです。

フジテレビの陰に隠れていますが、テレビ業界全体の視聴率は下落傾向にあって(参考: 主要テレビ局の複数年に渡る視聴率推移をさぐる)、いずれは他のテレビ局も今のフジテレビのように視聴率低迷にあえぐ時代がやってくることは避けられない事実なのではないでしょうか。

10年前はみんなフジテレビが大好きだった

10年前の2008年、フジテレビの平均視聴率は13〜14%で、業界トップを走っていました(今の日テレよりも高い)。そして、2017年度は平均視聴率7〜8%でケツから2番でした。

では、なぜフジテレビはわずか10年でここまで転落したのかという疑問ですが、これは巷で言われているような、「フジテレビの番組が突然つまらなくなった」という理由ではないと思います。

今も10年前も、フジテレビの番組のクオリティはそこまで大差なかったように感じるためです(10年前からしょうもないと言えばしょうもなかった)。

なぜフジテレビの視聴率が急落したかというと、それは、若い世代がスマホを手に入れてテレビを見なくなったという考え方の方がしっくりきます。

2000年代のフジテレビは、10〜20代の若者向け番組で人気を博してきましたが、2010年代になると、この年齢層がスマホにハマりだしてだんだんテレビを見なくなってしまったのです(参考: 若者の「テレビ離れ」顕著に 10、20代はインターネット利用時間の方が長く)。

そうやって、フジテレビの視聴率は一気に急落して、代わりにずっと視聴率横ばいの日テレが首位になったという印象です。

日テレが上がったのではなく、フジが落ちていったという点もポイントです。

10年後のテレビ業界はどうなる?

では、10年後のテレビ業界はどうなっているでしょうか。日本テレビや他のテレビ局は、今の視聴率を変わらずに維持できているでしょうか

10年後の2028年になると、日テレのイッテQのイモトは40代、ダイスケは50代、うっちゃんと出川は60代です。また、ダッシュのトキオも50代になります。演者の高齢化も進み、今のハードなロケを続けるのは、体力的にちょっと厳しくなってくるかもしれません。

加えて、テレビを見ないスマホ世代は10〜30代まで拡大します。2020年代は、スマホ世代(10〜30代)VSテレビ世代(40〜60代)の戦いが熱を帯びることになるかもしれません。

また、最近はYouTubeやAmazonプライム・ビデオ、ネットフリックスなどのネットで動画を見るビデオストリーミングが人気を得てきていますが、10年後はさらにストリーミングサービス自体の数が増え見る人の数も更に増えているでしょう。

そうなると、テレビ世代の40〜60代さえもストリーミングに浮気する可能性が出てきます。

最近のテレビ機器は、YouTubeやネットフリックスを標準搭載で見れるものも多く(リモコンにボタンも付いている)、10年後には40〜60代がビデオストリーミングにハマっている可能性も十分にあるのです。

10年後の40〜60代がスマホにハマることはなくても、ビデオストリーミングにハマることは十分考えられるので、その時のテレビ(地上波)は、今よりも更に視聴率が下がっているのかもしれません。

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最後に

今回は、「今のフジテレビは未来のテレビ業界の姿?フジを笑うものはフジに泣く!」についてご紹介しました。

振り返って見ると、今の2010年代はテレビのあり方にとって大きなターニングポイントだったのかもしれません。

2012年頃からスマホが急速に普及し、2015年頃からは定額のビデオストリーミングサービスも登場してきました。

今や10〜20代の若者たちは、日々進化するスマホやインターネットの世界に夢中になっています。そして、それに比例するように、フジテレビの視聴率も落ちていったのです。

まだ視聴率を維持している番組は、スマホやインターネットの影響が及んでいない世代が支持しています。

10年後になった後も、これらの世代がテレビを支持し続けているのか、それともネットの世界に入ってくるのか、注目ですね。

10年後のテレビ業界が一体どうなっているのか、とても楽しみです。