「Tesla Semi (テスラ・セミ)」が登場!EVトラックは普及するのか

EV(電気自動車)を手がけるテスラは、米時間2017年11月16日に、自社初となるEVトラック、「Tesla Semi (テスラ・セミ)」を発表しました(参考: テスラ、電動セミトラックを発表-自動ブレーキなど安全機能も装備)。

テスラ・セミは、他のテスラ車と同様に、オートパイロットを搭載し、同一車線における自動運転や、自動ブレーキに対応します。

航続可能距離は、最大約800km、専用のMegacharger(メガチャージャー)を使えば、30分の充電で約640kmの走行が可能になるそうです(参考: 「100万マイル走っても壊れない」EVトレーラー Tesla Semi 発表。フル充電でハイウェイ約800km走行)。

果たして、このEVトラックはこれから普及するのでしょうか。

EVトラックは普及するのか

テスラ・セミは航続距離の面では一般的なディーゼルトラックの半分程度と劣っていますが、EVならではメリットも多くもあります。

EVトラックには、エンジンやトランスミッション、排ガスシステムなどは不要なので、従来のディーゼルトラックと比較して圧倒的に壊れにくいそうです。テスラCEOのイーロン・マスクも、「100万マイル走行しても壊れない」と豪語しています。

また、テスラ・セミは運転席を広く設計し、運転手の寝台スペースも確保されています。そしてもちろん、EVなので走行も静かで快適という、トラック運転手にとって理想のマシーンに仕上がっているようです。

このように、現状ではバッテリーと最大航続距離の問題を除けば、メリットが多いため、EVトラックには普及の可能性が十分にありそうです。

最後に

今回は、「Tesla Semi (テスラ・セミ)が登場と、EVトラックは普及するのか」についてご紹介しました。

テスラ・セミは、モデル3と共通のモーターや部品を使うことで、量産体制を整えやすくするなどの工夫も施されているようです。

テスラ・セミは2019年に出荷予定とのことですが、これまでのテスラの動向から判断すると、実際に市場に出回るのは2020年以降になりそうです。

また、テスラ・セミに合わせて新しい「メガチャージャー」という充電規格も登場したので、このメガチャージャーがどれほど普及するのかも、EVトラックの今後を大きく左右することになりそうです。

これまでのトラックは、騒音がうるさくて環境にも悪いというイメージでしたが、テスラ・セミはこの問題を解決していくのかもしれません。

もちろん、EVトラックが普及すれば電力の使用量が大幅に増えるという懸念もあるので、これからのエネルギー供給をどうしていくのか、ということも考えていかなければいけませんね。