芸能人はもう要らない?ネットの普及で消費者の目は変わったのか

芸能人」といえば、華やかでかっこよくて、雲の上の存在といった風に、庶民にとっての憧れの的だったと思います。

ところが、最近はこの傾向も変わってきているように感じます。

かては、テレビに出ている芸能人は日本中のほとんどの人が名前を言えるほどの影響力がありましたが、今では、テレビに出ている若手タレントに対して、「この人誰だっけ?」となる人も多くなってきたのではないでしょうか。

これはやはり、芸能人の影響力が昔ほど高くはなくなってきたためと言えそうです。

そこで今回は、「芸能人はもう要らないのかと、ネットの普及で消費者の目は変わってきたのか」について見ていこうと思います。

今ではCMに芸能人を使わなくてもモノは売れる?

日本でテレビ放送が始まってからというもの、スポンサーとなる企業も、影響力の高い芸能人を積極的にCMに起用してきました。人気タレントがCMをするかどうかで、その商品がヒットするか否かが決まってくるためです。

ところが、最近はこの傾向に変化が起きているようです。

日本人も大好きな、アップルグーグルアマゾン、これらのCMに共通するのは、日本の芸能人が一切登場しないことです(プライムビデオは別ですが)。

従来のように「◯◯さんがCMをやっているから、あの商品が欲しい」というモノの買い方ではなく、現代では「ネットでの口コミや評価が高いから、あの商品が欲しい」という風に変わってきている感があります。

これはやはり、スマホやネットが普及したことで、CMのイメージに惑わされるのではなく、モノやサービス自体のクオリティを消費者が意識するようになってきたためかもしれません。

このように、現代ではCMに芸能人を起用しなくてもモノが売れる時代になってきたと言えます。

若者に人気なのは芸能人よりユーチューバー(素人)?

また、スマホの普及によって突如現れ、人気を獲得しているのがユーチューバーという、ネットに自作の動画を投稿する人たちです。

芸能人はスカウトオーティションコネなどで選出し、会社ぐるみでビジネスとして活動するプロですが、ユーチューバーは自分で動画を作って投稿している、いわば素人です。

そして、かつては憧れの的であった芸能人たちよりも、最近の若者たち(特に10代)はこのようなユーチューバー(素人)に夢中になっているようです。

その主な理由としては、特別な才能やコネがないとなれない芸能人よりも、努力すれば誰でもなることができるユーチューバーの方が距離が近く、親近感を持てることや、登録者数や再生回数がオープンに公開されていて、コメントもできるので、自分たちが彼らを育てていると、ファンは直に実感できる点などがあるそうです。

もちろん、全体的な見た目の美しさ、かっこよさや、芸やトークのレベルで見れば、ユーチューバー(素人)は芸能人の足元にも及んでいないと思います。

しかし、そんな芸能人の足元にも及ばないはずの素人が、芸能人よりも人気になり始めている背景には、やはり、ネットの普及で消費者の目が変わってきたと言うしかありません。

やはり、時代は変わったということなのでしょうか。

最後に

今回は、「芸能人はもう要らないのかと、ネットの普及で消費者の目は変わってきたのか」についてご紹介しました。

芸能人が一流の才能を持ったシェフによる高級レストランだとすれば、ユーチューバーは素人が経営する個人料理店のようなものでしょうか。

もっとも、その高級レストランも最近は名ばかりで味が落ちてきている印象です。また、個人料理店と言えども、人気が出てくればマクドナルドやケンタッキーのように全国にチェーン展開をして大きくなっていく可能性はあります。

果たして、今後は芸能人が要らない時代が来てしまうのか、それとも、「やっぱり芸能人の方がすごいよね」と回帰する時がくるのかは分かりません。

1つ確かなことは、現代はこれまでとは全く違う、新しい時代が到来してるということなのです。