グーグル翻訳は何を変える!? ウェブサイトの国境が取り除かれる日

インターネットの登場によって、私たちは世界の情報に簡単にアクセスできるようになりました。とはいっても、まだまだ言葉の壁は厚いようです。例えば日本語で「猫」と検索すると、猫に関連した「日本のウェブサイト」が表示されます。ところが、アメリカやインドの猫サイトは出てきません。もちろん「cat」や「बिल्ली」と調べれば出てくるかもしれませんが、ふつうの使い方では日本のコンテンツしか表示されないのです。これは言うなれば検索エンジンが鎖国されている状態です。もし、国や言語に制限されずに「優れたウェブサイト」が閲覧できるようになれば、私たちが得ることのできる情報の幅も増えるはずです。

日本語でアクセスできるのはウェブ全体の1.15%

2016年時点で日本語が使われているウェブサイトはインターネット上のたった1.15%に過ぎないようです(参考: ガベージニュース)。つまり私たちが普段見ているのは、インターネット上のたった1%の情報に過ぎないのです。他の言語はというと、英語が全体の1割を占めていて、その後に中国語、スペイン語と続くようです。英語をマスターしている人でさえも、世界の10%の情報にしかアクセスできないのです。ましてや今まで日本語でグーグル検索を使いこなせているつもりになっているそこのあなたも、実はウェブ全体のたった1%の情報にしかアクセスできていなかったのです。

グーグル翻訳の目指す言語の世界共通化


グーグルは最近グーグル翻訳に力を入れているようです。日本でもニューラルネットワークとやらの採用によって翻訳の精度が格段に向上しました。今後グーグル翻訳の精度が向上していけば、世界のあらゆるウェブサイトをその国の言語に訳すことが可能になります。そうやって言語の壁が取り払われれば、私たちのアクセス範囲も、1.15%から、100%に広げることが可能になります。例えば「猫」と検索して、アメリカやインドの優れた「猫サイト」へアクセスすることが可能になるのです。そうなれば私たちはより優れた情報へアクセスする権利を得ることになるのです。

最後に


これから私たちがあらゆる言語にアクセスできるようになるのは間違いありません。これまで無縁だった、中国語、スペイン語、アラビア語、ポルトガル語、フランス語などので書かれた情報にアクセスできるようになるのです。もはや国境は取り払われて、あらゆる国は世界の中の「地方」に過ぎなくなるでしょう。そうなれば日本人の偏った考え方を改めるチャンスになるかもしれませんし、逆に日本人の優れた考え方を他の国の方に認識してもらえるチャンスになります。グーグル翻訳によって言語の壁が壊されたとき、初めて検索エンジンは開国されるのかもしれません。そうなって初めて、真のワールド・ワイド・ウェブが実現するのかもしれませんね。