ソーラー道路は何を変える? 道路の未来は太陽光!?
2016年の12月に、フランスで世界初となるソーラーパネルを敷き詰めた道路「Wattay」が完成し話題になりました。続いてアメリカのミズーリ州にある、かの有名なルート66でも、同様のソーラーパネル道路の整備が進んでいます。いったいなぜこれほどまでにソーラー道路の設置が世界中で進んでいるのでしょうか。
もちろん環境に良い?
ソーラー道路を利用する理由の一つは、もちろん環境に良いということでしょう。太陽光で発電した電気の利用が増えれば、原発などのリスクのある発電源を使わずにすみます。そしてこれからはEV(電気自動車)の普及によって、これまで以上に電気の利用が増えることが想定されます。EVが普及しても石油の使用量が増えれば全然意味がないので、クリーンエネルギーの供給も同時に増やしていかなければならないのです。そういうわけで、このソーラー道路はエネルギー面においてとても「エコ」というわけのようです。ただし使われている素材が環境に良いかどうかは不明です。
耐久性もバッチリ?
ソーラー道路に使われている強化ガラスはとても頑丈なようです。一般的な道路に用いられているアスファルトに劣らないレベルみたいなので、重量車両の通過で割れてしまったりすることはなさそうです。もちろんソーラー道路の設置コストはアスファルトよりもはるかに高いですが、未来に投資するつもりで設置しようという意識なのかもしれせん。ただし、専門家の中にはタイヤの摩擦等によって発電効率が低下することを懸念している人もいるようです(参考: National Geographic)。このあたりは実際に設置して利用してみないと、なんとも言えないところですね。
LEDで応用ができる?
ミズーリ州で設置が進んでいるソーラー道路はLEDライトを備えていて、道路上を自由に光らせることができるようです。例えば道路上に標識を表示したり、交通規制や速度制限などを状況に応じて点灯することが可能なようです。これによって、事故が多い場所では抑制に繋げられるかもしれませんし、工事中などのイレギュラー時の点灯表示にも期待されます。
最後に
もし世界中の道路がソーラー道路になれば、とてつもない量の電気を発電することが可能になるかもしれません。そうやってソーラー道路の有用性が証明されれば、少しずつ世界に増えていくことは間違いないかもしれません。そしてソーラーパネルの製造コストも年々減少傾向にあるようなので、数年〜数十年後にはソーラー道路の設置は世界でより進んでいるかもしれませんね。いずれにせよ今後はEVの普及によってこれまで以上の電力が必要になってきます。このソーラー道路は持続可能なエネルギー社会へ向けた第一歩なのかもしれませんね。